バイオベンチャー創業記 ジェネリック医薬品と紛争

スポンサーサイト

  • --/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


haruhicomをフォローしましょう

ジェネリック医薬品と紛争

  • 2006/06/02(金) 14:54:30

本年4月1日より代替調剤が解禁になり、
ジェネリックがに弾みがつくと思われる。

ジェネリック利用の後押しになっているのは
なんといっても医療費抑制の圧力であり
同じ薬なら単価の安い薬を使いたいのは
医療費の大半を負担している政府の強い意向である。

一方それを阻むのは
ジェネリックメーカーに対する信頼の欠如と
薬価差益の減少を嫌う投薬サイドの抵抗と
元の新薬を作り、その研究開発費を投入した製薬企業である。

ちなみに英語でもGenericだが、他に
Follow-on Productともいう。従って先出のバイオジェネリックは
Follow-On Biologics(FOB)とか
Follow-On Protein Products (FOPP)とか言う。

ジェネリックメーカーとしては日本では沢井製薬や東邦薬品が有名だが、
世界ではTeva, Sandozが2強といえる。

Gen


ジェネリック最大の企業Teva社はイスラエルの企業で
全世界で約6000億円の売上げを持ち、
昨年買収したIvaxを加えると売上が$7Bilですから
世界16、7位ぐらいの規模の製薬会社といえる。
(アステラスあるいは三共第一ぐらい)
Tevaの35Bil USD(3.8兆円)でNasdaqの時価総額14位。
(1位はMS、11位からYahoo、eBay, Comcastと続く)

SandozはNovartisグループで
Novartisは、1996年のスイス企業のSandozとCibaの合併によって誕生した。
その際にお互いのジェネリック部門をSandozとして切り出した。
昨年(2005年)にはHexal / Eonを統合してTevaと並ぶ世界最大級のジェネリック企業となった。

本年4月にEMEA(欧州委員会)はTevaの組換えヒト成長ホルモンOmnitropeの承認を出されているが
それに続いて5月31日にFDAからも承認を受けた。

ジェネリックはいわゆる特許切れのコピー薬なので、
事業の特性上、これまでに数々の特許訴訟を製薬会社から起こされている。

直近ではShireの ADHD(多動性障害)治療薬ADDERALL XR
Pfizerの抗生物質Azithromycin(商品名:Zithromax)に関する特許の侵害でも訴えられている。
こうした会社の宿命なので紛争だらけだが、
これまでにも三共のPravacholに関する紛争など多くの勝利をもぎ取っている。

ジェネリック医薬品は特許切れになってからしか発売できないが
特許切れ前に臨床試験をおこなうことはアメリカ、日本を始めとした諸外国で認められている。

これに関連する米国の法律にセーフ・ハーバー条項(35 U.S.C. §271(e)(1) )というものがある。
要点は臨床試験、前臨床試験など

   「FDAに提出するデータとなるものをとるための試験」は

は特許侵害の範疇にならないということだ
この「FDAに提出するデータとなるもの」という部分の解釈にはいろいろあって
Integra v. Merck事件が有名
であるが、

   「FDAに提出することが合理的であると考えられるものをとるための試験」

と解釈される必要があり、関係ない試験をおこなってそのデータをFDAに提出してしまえば
免責になるかというとそうではないという判決が出ている。

いずれにせよ、
ジェネリックに向かう流れには
先行する欧米の例からも避けることはできず
そういった潮流の中でいかにビジネスをしていくかというのが
製薬企業の戦略に求められていくことになると考える。


haruhicomをフォローしましょう

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。