バイオベンチャー創業記 マーケティングの妙

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マーケティングの妙

  • 2010/11/05(金) 05:31:48

医薬品は新規化合物や技術でこれまで治療のなかった疾患に福音をもたらすのが一義的な目的であるが
必ずしもそうじゃないとというお話です。

製薬会社の中で良くあるコンフリクトは
リサーチとマーケティングの関係の中にあり
研究者はマーケターを技術の分からないアホだとか
自分たちの研究を市場が無いからと言って無闇につぶす嫌なやつだと思っており
一方でマーケティングの人は研究者のことを
自分の研究以外の世界をマスかき野郎だと思っている。

しかしあまりに研究に没頭するあまり
マーケティングが失敗してこけたプロダクトとして記憶に新しいのはpfizerのExuberaだ。
吸引型のインスリンなのだが
既存のインスリン製剤はいまやペン型になっていて
携帯性に優れていて、また注射も簡単だ。
デートの途中でテーブルの下でこっそり注射をすることも出来る。
一方Exuberaは針を刺さないで良いことを除くと全くばかげた製品だ。
弁当箱の様な吸引器具を持ち歩き
大げさな操作をしなければ吸引が出来ない。
当然の様な結果としてどうも失敗の方向にことは向かっている。
http://seekingalpha.com/article/216429-will-mannkind-s-afrezza-succeed-where-pfizer-s-exubera-failed

さて一方でマーケティングでイケてないプロダクトがすばらしくなった例を2つ

1つは同じpfizerのViagraだ。
Viagraが商業的に最も成功した理由は対象疾患の発明だ。
正確にはそれをED(Erectile Dysfunction)といってのけたところにある。
この病気、昔はなんと言われていたか記憶に新しいだろう。
  インポ
これじゃ薬は売れない。
いかにも病院に行きにくい病名だ。
しかしこれをEDということで
それは不可抗力のようなイメージをインポーズすることに成功した。
状態は実は何も変わっていない。

実はLillyはその昔、インポの薬を持っていた。
しかし当時のボードの判断はLillyは性関連のプロダクトをやらないということだった。
ところがViagraの成功を受けてボードは突然次のViagra探しに走り
Ciarisを開発して販売していたICOSの買収に至った。


もう一つはNeximだ
これはGERD(Gastroesophageal Reflux Disease 胃食道逆流症)に対する薬で
AstraZenecaから販売されている物だ。
GERDにはNexiumが発売される前にPrilosecという前のバージョンの薬があり
これもAZで開発されたが
その後OTCを含む権利をP&Gにライセンスした。
Nexiumは効果の高いバージョンのPrilosecだが
発売の時期を同じくしてZantacがgskから発売された。
効果は全く同じである。
AZはNexiumを紫のピルにして攻勢ををかけた。
これが功を奏し、Nexiumは順調に売り上げを伸ばしている。
http://www.brandchannel.com/features_profile.asp?pr_id=470

本質的に薬はその薬効で勝負をするところであるが
"Lifesaver"にガテゴライズされるような薬を除くと
特に競合薬があるような状況ではマーケティングで売れ行きが変わるということも
実際にはずいぶんあるようだ。


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