バイオベンチャー創業記 抗体医薬とヒト化と抗原性

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抗体医薬とヒト化と抗原性

  • 2006/05/09(火) 00:57:36

抗体医薬はヒト化抗体かヒト抗体を遣うのが主流である。
これは抗原性がその主たる理由である。

ヒト化とはマウスなどで作られたヒトの抗原に対する抗体の
抗原をくっつける機能をマウスの抗体の「骨格」から
ヒトのそれへと「移植」する技術である。
以前は可変領域をゴソっと入れ替えるキメラ化が行われていたが
可変領域のうちの抗原結合領域が同定できるようになり
ヒト化へと進化した。
すなわちヒト化抗体とは
ある特定のマウス抗体の抗原特異性と結合能を
ヒトの抗体に移し換えてできる抗体を示す。
代表的な技術がPDL社の技術である。

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これに対してヒト抗体とは
ある遺伝子操作を行って
ヒトの抗体(正確にはヒトの抗体定常領域)をつくるマウスをつくり
そのマウスに対象となる抗原を免疫して
ヒト型抗体を作らせる。
代表的な技術はキリン-MedarexのTC-mouseあるいは
AbgenixのXeno mouseである。
(最近Abgenixはアムジェンに買収された)

抗体医薬を作る一般的なプロセスは
1. マウスに免疫をして
2. 効果を検証して
3. 薬効があった場合には
4. ヒト化を行い
5. ヒト化抗体でも薬効が維持されているかを検証する。

ヒト化する理由は
マウス由来の抗体をヒトに打つと
異物として認識され
マウス抗体に対する抗体ができて
拒絶あるいは速やかなる体内からの除去が起こってしまう。
従って十分な薬効が継続的に出せない。

下はこれまでに出された抗体医薬で
どの程度抗原性が見られたかというデータであるが
実はマウス抗体のままのものはともかくとして
キメラ化以降はヒト化技術よりも
むしろ抗体ごとの性質で抗原性が出ている。

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ヒト化と言っているのは
実はマーケティング的な要素が結構ある。
優れた技術を使っているという安心感を提供している。
とはいえ、ヒト化によって抗原性が「ある程度」低くなるのも
実感としてはある。
ただ抗原性を取り除くには必ずしもヒト化だけではなく
他の技術も利用され始めている。


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