バイオベンチャー創業記 洗濯機のある生活

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洗濯機のある生活

  • 2009/02/01(日) 00:00:01

我が家の洗濯機が壊れた。


その洗濯機は日立製で
3年ほど前に日本に戻ってきたときに
他の電気製品とともに秋葉原で買ったものだ。

電気製品は基本的に日本製を買うことにしているが
それでも結構あたりはずれがあって
歴代で
SONYの液晶テレビ
三菱のビデオ
SHARPのHD/DVD
に悩まされた記憶がある。
SONYに関しては
いわゆるSONYタイマーというやつで
保障期間が過ぎたら
突然に画面に影が入るようになった。

故障する電気製品の困るのは
大方の時には動くのだが
時々動作がおかしくなり
修理のときに再現できないためか
何度修理にだしても完全に直らず
いってみれば癌と共存しながら
生きているような日々になることである。
(闘病の経験はないが)


話を洗濯機に戻す。

出張から家に帰ると
かみさんが渋い顔をしていて
「洗濯機がついに壊れた」という。
「ついに」というのは
前々からその洗濯機は不調を訴えていて
乾燥プロセスに入ると
時々(かみさんに)無断で停止をしているという症状を見せていたからだ。
洗濯機よりもむしろかみさんの不調が
どちらかというと気になるところではあるが
これは極めて由々しき事態になることが
容易に想像されるのですぐにメーカーの日立に電話。

あろうことか
来週になる言う。
年末年始に予約された修理が
まだこなしきれておらず
かなりの順番待ちになっているという。

うちは出張の洗濯物を含めて
すでに洗濯機2杯分以上の洗濯物が
たまっていてこれは由々しき事態になりかねない。
ここは踏ん張りどころだと思って
子供がいてうんぬんと言って泣きつくと
明後日には行くということで妥結した。
ひとまず家庭内での得点を稼いで
一応の事なきを得た。

しかしながら問題として生じたのは
今そこにある洗濯物を
どのように解消するかという問題だ。
かみさんがいうには
2kmぐらい先に
コインランドリーがあるというのだ。
この寒空の下に暗に私に行けという含みを残しながら。


ちなみにアメリカでは
アパート(日本で言うマンション)には
自室には洗濯機がないのが普通である。
大体共有の洗濯室というのがコンプレックスの一角にあって
日曜日の朝には混むのが定番だ。
大きなかごに一週間分の洗濯物をつめて
日本では考えられないような前近代的な洗濯機に
クオーター(25¢硬貨)を4枚入れて
洗濯物と異様に香りの強い洗剤を詰め込んで
一旦自室に戻って
30-35分後にまた前近代的な乾燥機に
洗濯物を移して
その午前中を洗濯に潰すというのが
休日の一部になる。
結局洗濯機との間を最低3往復することになるので
在米当時は自室に洗濯機がないというのは
なんと不便なことであると思ったが
これがごく当たり前のこととして
受け入れられていたことに驚いた。

さてコンプレックスの中に洗濯機があればいいのであるが
この寒空の下に洗濯物を抱えて
2km先のコインランドリーとの間を
3往復するというのはしゃれにならないと
ネットで検索すると
500m圏内に1件のコインランドリーを発見した。
神の助けである。

とりあえず言われていくのは癪なので
(結局そうなることは自明であるので)
自発的という形をとって
コインランドリーに
トートバック2つ分の洗濯と
洗剤と単行本1冊を抱えて
コインランドリーに行くことになった。

行ってみるとこれが意外に混んでいた。
10台ぐらいある機材がほとんど埋まっていて
なんとか目的の2台を確保できたが
これはかなりラッキーである感じであった。
とにもかくにも
洗濯物を詰め込んで
予定の洗濯を終えることができた。

その翌日
今度は私がインフルエンザに倒れた。
午前中から体は異常を来たし
悪寒が駆け巡っていたのだが
午後にどうにもならずに
家に帰ると38度の熱がでていて
それから3日間39度を超える熱と
嘔吐に悩まされることになった。

家には洗濯機と私という
2つの役立たずが居座ることになった。

その倒れた翌日
病に付しているところに
洗濯機の修理屋さんが現れた。
ああでもない、こうでもないと弄繰り回した挙句に
「モーターが高速回転すると止まるんです」
と診断を下した。
そこまではいい。
問題は
「今日は部品がないので出直してきます。」

おい!!

その現場にはいないし見えないし
風邪でぼうっとする頭であったが
かみさんの血圧が上がるのが
ドア越しにも明らかであった。
プチ切れではなく
ガン切れであるのは明らかなのに
その修理担当者は
「えーと明日と明後日は研修が入っていますので
最短で3日後になります。」
と飄々と言った。

この人はどうも死にたいらしい。

インフルエンザで苦しむ枕元で
冷や冷やしながら聞いていたが
その担当者はどうやら生きて帰った。

置き去りにされた問題は
かくして家庭に残った。
インフルエンザで倒れて使い物にならない旦那と
一人では到底コインランドリーにいけない子供のいる家庭では
おばあさん、いやお母さんが
川に洗濯に行くことが自明である。
それから3日間
結核を病む貧乏家庭のお父さんのように
針の筵のような窮屈感と辱めをうけながら
洗濯に出かける妻の気配を感じては
病床で修理屋への怨嗟を噛み締めつつ
闘病を続けた。

3日目に今度こそは修理が成し遂げられた時には
修理屋さんに抱きつきたいほどの
感謝の念を感じたわけだが
修理代2万5千円と聞いたとき
それじゃ明らかに洗濯機のメーカー製造原価を越えているだろうと
感じずにはいられなかった。

何はともあれ洗濯機は回復し
家庭には再び平和が戻ってきた。

洗濯機がある生活。
それは素晴らしい。


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この記事に対するコメント

今回のは特にすごい!

いつも楽しく読んでいますが、今回の大作はすばらしい!近いうちにまた会いましょう。

  • 投稿者: 上海に住む起業家
  • 2009/02/03(火) 00:29:45
  • [編集]

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