バイオベンチャー創業記 野村バイオコンファレンス雑感

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野村バイオコンファレンス雑感

  • 2007/10/30(火) 20:00:00

本日野村のBCに(一部)参加してまいりました。

パネルディスカッションで
 オンコリスファーマの浦田社長
 照隅ファルマの豊原社長
 あとワイズセラピューティックスの村山社長
さらに
 野村R&Aの辻本氏、大森氏
をがモデレーターとなって

「バイオベンチャーの資金調達をどうするか」

というテーマで
この悪いファイナンス環境の中でどのように資金調達するかが議論されました。
これについて私のコメントを書いてみたいと思います。



議論のなかであった一つの問題意識として
この悪いファイナンス環境のなかで
どのように投資家にバイオのコミュニケーションをしていくかという話がありましたが
これはマクロ環境とミクロ環境にまず分けて議論すべきだと思います。
すなわちインダストリー全体としてという話と
個別の企業としてという話です。


で、ここでは大前提としてバイオに対する投資家の現状認識が
underestimate(過小評価)されているという仮定に立って話をしますが
(この点についても実は議論の余地はもしかしたらあるかもしれません)
もしunderestimateされているとするならば

 ①訴求すべき投資家を分析し、
 ②これに対して適切なチャネルと
 ③アプローチをもって
 ④コミュニケーションしていくこと


が重要です。
もしかしたら今ターゲットにしている投資家層は間違っているかもしれませんし
もしかしたら投資家に対する説明の方法、レベル感が間違っているかもしれません。
これは個々の企業の努力に加えて
証券会社やVCをはじめとして
インダストリーとしての課題となると考えます。


一方個別の企業としてのミクロな話でいうと
まずは
 ①本当のパイプライン価値
を作り上げることが前提で
そのためには
   ①-1:適切なシーズ
   ①-2:適切なマーケットニーズ
   ①-3:確かな開発の進捗

が必要となると思います。
そしてそれを正しく
 ②ライセンスによるパートナーの開拓
 ③経営の舵取り

によって出口に導くことが必要になると考えます。
その上で投資家にそういったビジョン、戦略、戦術を
 ④しかるべき投資家にコミュニケート
していくことが必要となります。
但し④の観点に関しては未上場企業の場合は
一般投資家ではなく、VCなどの機関投資家が前提のBtoBコミュニケーションですので
上場企業のようにコミュニケーションのためにターゲットの分析にかかるエフォートは
比較的低いと考えます。



もう一つの課題として
じゃあ、この環境の中で具体的にファイナンスをどうすべきか
ということが議論されましたが、
これについては私の考え方は比較的明確です。
結論を先にあげるならば

 グローバル化するしかない

ということになると思います。


もう少し順を追って説明するとこういうことです。
今現在ファイナンスの環境が悪いと嘆いていますが(私も含めて)
逆に数年前は非常によかったわけで
海外に出て行くと
「お前のところの会社は羨ましいな」
といわれるぐらい高いValuationと
それに付随する資金調達力を享受していたわけです。
これはoverestimateされた企業価値によってなされた技で
ベンチャーはその資金量によって
結論が出るまでのモラトリアム期間をEnjoyすることができたわけです。
現在の悪い環境はその間に内外格差がなくなった結果で
実は普通になった(確かに過冷却していますが)に過ぎないと考えます。

じゃあ内外格差がなくなったとすると
これは本当の価値で評価されるということになっただけで
日本での評価が低いと嘆くよりも
海外でちゃんと評価されるようにすればいいのであって
現在のマーケットの状況も
海外からの視点で企業価値と照らし合わせてみると
「フツーじゃん」
というように見えるような気がします。

では本当の価値をどのように作るかという点で考えると
上にあげたように

 ①開発
 ②ライセンス
 ③経営


の力を磨くより他がなく
その源となる人材を鍛えるしかないでしょう。

ただ現状では遅れて波がやってきた日本は
企業としての経験値、その根拠となる人材が
先に波が来た欧米に比べて絶対値として不足しています。
これは現在までに日本のバイオベンチャーに対する人材の供給源であった製薬企業も
欧米より遅れて世界に放り出されたために
やはり周回遅れのレースをしているので
世界と対等に渡り合える経験値を有した人材が
供給不足になっているのが現状だと思います。
これはあくまでの能力の問題ではなく
経験の問題です。

だとすると開国以来の日本もそうやってキャッチアップした歴史があるように
しょうがないので経験のある「血」を入れることによって
欧米に経験値で追い付いていくというのがセオリーなんだと思います。
Singaporeはすでに国をあげて
そういった海外の「血」を受け入れる動きにあって
日本より遙かに本腰を入れて取り組んでいるように認識していますが
日本も官民一体となってそういうことをしなければ
自前で見よう見まねで立ち上げるのには限界があると考えます。

我々は今世界に放り出されただけであって
いままでの温室には戻れないと思って
世界で戦うしかないと覚悟を決めて
進むことしかできないと私は思います。



そういう意味では最後の村山社長のコメントには共感できて
今日のようなカンファレンスはドメスティックな閉じたものではなくて
海外投資家がこぞってやってくるようでなければ未来はないのでしょうね。



先のエントリー
でも書きましたが
一緒に 

「世界基準」

で戦いましょう。
嘆いていてもしょうがないので。


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