バイオベンチャー創業記 バイオ投資堅調。パフォーマンスは?

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バイオ投資堅調。パフォーマンスは?

  • 2007/05/03(木) 00:00:01

BioWorld Todayによれば
世界のバイオ投資は堅調らしい

Q1


今年の第1四半期の投資額はUS$2.1Bにのぼり
直前の4四半期のいずれよりも
過去4年間のいずれの第1四半期よりも大きく
大きな投資が行われている。

ただし、今年に入ってからのペースはスローダウンしている。
今年の投資額を押し上げているのはIkariaの$300MとEUSAの$175Mである。
この2件を除くと確かに例年並みかもしれない。

ikaria


EUSA


ただ、依然として堅調な投資が行われているのは事実で
明らかにスローダウンしている日本が
置いてけぼりを食っているような気がする。



ところで、

マクロでこの投資がmake senseするか考えてみると
測定はなかなか難しいと思う。

これには時差の問題と
あと誰の投資に対するリターンまで取るかという問題があると思う。

時差の問題というのは
投資をしてリターンが出るまでに時間がかかるので
ある時点で切り取って
パフォーマンスの分析をするのが難しいということである。

「誰の」という問題は
投資の範囲をどこまでとって
パフォーマンスを測定するかということだ。

昨年のバイオ全体の投資額で言うと
先にあげたVC投資に加えて
Debtファイナンスを除くと

 IPOによる調達
 セカンダリー
 PIPEs
 
があり、Burrill&Coによるとその合計はUS$8.7Bになるそうだ。
出し手はVCだけではなく
機関投資家や個人投資家も含まれる。

投資はすぐ回収できるわけではないが
1年間で切り取ってみると
投資の効果はprivateとpublicを併せた時価総額の年初からの上昇(C)と
製薬会社などによる買収で回収される金額(C)が
そのリターンになると考えられる。

model3


したがってパフォーマンスは

  (B+C)/A

で測定されることになるはずだ。
(あくまでも単純化していますよ)
ただしこれはprivateセクタの時価総額が
個別では分かるもののマクロでは捉えられないので
実際に分析するのは不可能に近い。


一方でVCによるprivateセクタへの投資だけを考えると
VC投資に対して利益確定ができるのは
上場前の譲渡を除くと
IPO時の時価総額(のうちの持分)としてと
他のExitとしてのM&Aによる譲渡(の持分)
が主だったものになると思われる。

model2


したがってパフォーマンスは

  (B+D)/A'

で測定されることになると考えられる。
これは公表データのみで分析できるので
結構簡単に分析が可能だが。
個別の要素の影響が大きいので
パフォーマンスに時差を考慮しないことによる誤差が
かなり大きく出てしまい
あまり意味のない数字になりかねない。


結局マクロで投資回収を測定する方法は
上記2の方法の累積で見て
個別の要素の影響を平準化するのが正解だと思う。

出口サイドのデータを持っていないが
2000年から06年末までの総投VC資額は
US$134B(16兆円)になるそうである。
ここでなんとなく思うのは
この16兆円の何十倍ものリターンが投資にもたらされているかというと
そういうことは考えにくく
1~数倍というのがいいところだと思う。

また近年の大型M&AといくばくかのIPOを見ると
投資は僅かな成功企業からしか回収できないわけで
それを掴まえればあたりで
それ以外はマクロの動向がどうであれハズレとなるようである。

したがって広く張るのは恐らく正解ではなく
選び抜いた少数の投資先に絞って投資をして
その成功から回収するというのが
残された成功の方法だと思われる。
だとすると
投資家の目利き力もますます重要になるということでしょうね。


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この記事に対するコメント

はるさん、こんにちは。
おっしゃるとおりですね。VC投資の世界でインデックス投信のように広く浅くバラまくように投資しても、驚くようなパフォーマンスは出ないのでしょうね。
アメリカのVCは通常、自社の投資先企業を一般公開しています。「自分はこんなにすばらしい会社に投資している」という宣伝と、「これらのベンチャーは自分がサポートするから安心して取引してください」というベンチャー企業の信用補完の効果があります。自分の投資はマクロとは違うんだ、というアピールでもあるように感じます。
日本のVCの中にもそのような例が出てきていますが、今後も広がる方向なのかも知れません。

  • 投稿者: キャピタリスト
  • 2007/05/06(日) 19:18:19
  • [編集]

コメント有難うございます。

たしかにアメリカのVCは目の届く範囲の会社に大きく張りますよね。
お金の効果だけではなくて
しっかり手をかけることで
パフォーマンスが上がることを
良く知っているのでしょうね。

ちなみに業界によって
張り方って変わるのでしょうか?
必要な投資規模とか違いますからね。

  • 投稿者: はる
  • 2007/05/07(月) 00:44:51
  • [編集]

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