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少子化時代の大学経営を考える
- 2007/01/27(土) 18:46:43
先にポスドク問題について書きましたが、
オンライン、オフラインを含めて結構反響がありました。
一方で提言が無いままに消化不良で終わっているので
少し考察をしてみたいと思います。
まずマクロ的な環境として存在するのは
少子化が進行しているという現状です。
「大学全入時代」といわれているように
学生の人数以上に大学の定員があるという状況に日本はあります。
ま、少子化については既に予見されていたわけですから
大学の定員が多すぎるという言い方が正しいでしょう。
今まであるレベルの分布をもった学生を
それぞれの定員をもった大学が試験を行い
人気の順番にしたがって受け皿になるとすると
下のようなことが起こるはずです。
(ここで「何の」レベルかという議論はしないことにします)
しかし少子化時代になって
定員を変えないままに同じことを行うと
下のようにそれぞれの大学の学生のレベル分布は
下側に広ひろがってしまうはずです。
これに対して学校が
これまでと同じレベルの学生を排出することを
目標にするならば2つのオプションが考えられます。
1つは定員を減らすことです。
定員を学生の数にしたがって
それぞれの大学において減らせば
大学のレベルは維持できるはずです。
しかしこれには問題があります。
大学の経営は学生から授業料をとることによって成立しているので
学生数の減少は売り上げの減少
ひいては利益の減少につながってしまうからです。
そこでもうひとつの方法として
「大学が学生のレベルを在学中に引き上げる」
というもうひとつのオプションが考えられます。
大学が入学の時点に比べて卒業するときに
学生のレベルを引き上げることが可能なら
同じレベルと同じ学生数を維持することが可能になります。
しかしグラフを見ても分かるように
学生のレベルを昔の位置まで戻すためには
人気の低い大学であればあるほどに
引き上げ幅が大きくすることが必要になってしまいます。
引き上げを行える要素は
1. 学生同士のインタラクション(切磋琢磨)
2.先生と学生のインタラクション
3.教育内容(コンテンツ)
4.インタラクション等の機会提供
になると思うのですが
1についてはOpt.2は少なくとも当初は期待できない訳ですから
2-4の大学側からの提供物に負うところが大きくなります。
果たして大学はこういった現状を把握して
教育を変えようとしているでしょうか?
つづく

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