バイオベンチャー創業記 M&A or Licensing

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M&A or Licensing

  • 2006/11/08(水) 06:49:55

今回のBIO-EuropeのAgendaの中で重要な話題の1つに
LicenseかAcquisitionかという話があります。
最近大型の買収が続いており
MerckのGlycoFiとAbmaxisの買収や
AstraZenecaのCATの買収など
Big PharmaがBiologicsに参入するのに
ライセンスではなくM&Aを多用する傾向にあることを受けての話です。

またその背景として製薬会社はパイプラインが枯渇しており
にも関わらず巨大な組織を養えるだけの商品の玉を込める必要があって
年々減少しているNCE数の中で比較的良い玉の取り合いになっていることがあげられます。
結果的にEarly StageのPartnering Dealが増えているということも注目です。

AcquisitionにはSmall Company AcquisitionとMiddle-Large CompanyのAcquisitionに分類できて
前者はProduct in-licenseに近い位置づけであって
後者はどちらかというとBusiness Consolidationとしての位置づけとなります。
したがってその2つは別の位置づけです。

後者の例としてはSeronoを買収したBayerがあげられるわけですが
前者に関しては先のIn-LicenseとM&Aのどちらがいいのかという論点があります。
現象論からいうと前段で述べたように近年はM&Aが活発になっています。
それを後押しする原因は
1. M&Aの方がDeal Makingが複雑ではないこと
(Licenseはスキームが複雑化する傾向にあります)
2. 単体のプロジェクトではなく応用展開が可能なプロジェクトの場合があること(e.g. Abgenix, CAT)
ちょっと分かりにくいので解説をしますと
例えば抗体創出技術を持っているバイオテックAが既に製薬会社Bと癌領域についてパートナリングを締結しているようなケースがあったとして
買収側の製薬会社も癌抗体の種になるような案件を持っているとそのexclusivityが障害になってライセンスができなくなったりします。
しかしバイオテックAが自社プロダクトの開発権を持っていればその技術を使って癌領域のプロダクトを製薬会社Bは開発することができたりするわけです。

3. 被買収企業にとってIPOが価格的にも手間的にも割に合わなくなってきていること
があげられます。

一方でDown Sideとしては
1. 人事などのPost Acquisition processが結構大変なこと
2. その過程でAssetの一部である人材が流出してしまうこと
3. 本来先延ばしにできるはずのRiskを丸抱えになってしまうこと。
などがあげられます。

ではそもそもはじめから製薬企業の中で
そういったアクティビティを持てばいいのではないかという疑問がわくわけですが
統計的にはその成功率はバイオテックの成功率よりも低く
また1つのプロダクトを生み出すのに必要なコストも多いのが現状です。
理由としては製薬会社の間接コストが膨大なことや
早く開発を行うことの動機づけが十分ではないことがあげられます。
つまりこの一連の買収の流れは
R&D活動のexternalize(外部化)する方法として存在しいるとみることができるわけです。

余談ですが、
今回の会議ではかつてバイオテックにあった「開発型バイオテック企業モデル」
すなわち開発品目をライセンスしてきて製薬企業に出すモデルは
日本で言えばMedicinova, SoseiやAcologixになるわけですが
完全に崩壊したと断じられていました。


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