バイオベンチャー創業記 2010年05月

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ジェネリックの波が日本に押し寄せる

  • 2010/05/30(日) 00:00:01

Sanofiが日医工とJV設立を発表した。
Sanofiと日医工が51:49の比率で出資をし
さらにSanofiは日医工の株式の4.66%を(約5億円分)を第3者割当で購入する。

政府が旗を振れども一向に進んでこなかったジェネリックへのシフトであるが
こんどもまた外圧によってシフトが起こる予感がある。

これまでに日本のジェネリック市場への大手の参入を見てみると

Tevaと興和が2008年にJV設立
またファイザーは2009年11月に日本のジェネリック市場への参入を表明
2010年2月に富士フィルムファーマ(w/三菱商事、東邦H)が設立

とここしばらくで矢継ぎ早の動きである。
またバイオジェネリックを見ると

日本ケミカルリサーチ(JCR)とキッセイのEPOジェネリックにおける提携(05年)
およびgskとのバイオ医薬に関する包括提携(09年12月)
の動きは際立つ。

世の中は明らかにジェネリックにシフトする
5つの理由による。
1.特許はやがて切れ
2.そのプロダクトが儲かることが市場で試されており
3.開発のコストはジェネリックのそれは新薬に比べて決定的に安く
4.そのプロダクトの製造方法は模倣可能であることが多く
5.価格の安いジェネリックへのシフトを政府と消費者が望んでいるという錦の御旗がある
からである。

製造はこれまである程度のバリアを維持してきた。
特にバイオシミラーにおいてはそれは顕著であった。
同等性を示すことが低分子に比べて困難であったからだ。
しかしJCRの偉業にも見られるように
それはもはや実現可能な範疇にある。

ジェネッリク会社は口を開けて待っていれば
時間とともに特許切れの新薬のマーケットがやってくる構造だ。
(当然、開発をするという前提だ)

TevaはBarrを2008年に買収し
今、Ratiphoarmを買収して2位のSandozに約2倍の差をつけて
さらに強力なポジションを築こうとしている。

2009 Global Generic Peer Group Sales(US$B)
teva2
source: Teva's Presentation at the Bank of America Merrill Lynch Annual Health Care Conference

大手製薬会社を含めたセールスのランキングでは現在16位であるが
間もなくトップ10に入るとみられている。

1. Pfi zer
2. Sanofi -Aventis
3. Novartis
4. GlaxoSmithKline
5. Roche
6. AstraZeneca
7. Merck
8. Johnson & Johnson
9. Eli Lilly
10. Bristol-Myers Squibb
11. Abbott
12. Bayer
13. Boehringer Ingelheim
14. Amgen
15. Takeda
16. Teva
17. Novo Nordisk
18. Astellas
19. Daiichi Sankyo
20. Otsuka

ジェネリックのビジネスは製薬と異なってM&Aにためらいが要らない。
AとBをくっつけたら単純に売上はその総和になり
コストを下げた分だけ利益率は向上する。
キャッシュが増えればそれがまた次の買収の原資になる。

やがて開発可能な医薬品が出尽くして
そして特許がきれてジェネリックが出る。
買収を繰り返して大きくなったジェネリックメーカーは
その間に最も力のある1社に統合される。
極論をするとこのまま待てば世界はTevaのものになるということだ。

大手の製薬会社はその構図はとっくに分かっていたに違いない。
しかしその立ち位置に縛られて手が出せなかったと思われる。
だがここへきて一斉に実益を取る方向に舵を切ったようだ。

日本でも第一三共がRambaxyと提携をしているが
うかうかしていると外資のジェネリックの波に飲み込まれてしまう気がしてしまう。
そしてそんな構図になれつつある業界が怖い。


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「大きくなったら何になりたい?」

  • 2010/05/26(水) 00:00:01

そう聞かれたことは誰にでもあると思う。
でも最近聞かれなくなりましたよね。

今、誰かに聞かれたらなんと答えますか?

社畜を卒業して
「自分株式会社」になるための本



誰もがその一員になることに喜びや誇りを感じ
最初馬鹿にしていた「私が間違っていた」と言わせるような
クールなプロジェクトをおっぱじめよう!



「うちの会社がやっていることは2つだけだ
お客さんにつくすこと
人を育てること。
それだけだ」
お客さんに喜んでもらう、それがプロフェッショナルの仕事だ。


エクセレントカンパニー("In Search of Excellence")の著者、Tom Petersがおくる
珠玉の3連弾
どこから読んでも面白い。

しっかし、最近本ばかり読んでいるなー
病んでいる。。。


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日本の大学発ベンチャーが悲惨な失敗をしないためのポイント

  • 2010/05/25(火) 22:54:59

総合科学技術会議 基本政策専門調査会 第8回 (2010/ 5/19)の資料5が相当イケている

日本の大学発ベンチャーが悲惨な失敗をしないためのポイント
ハイテク・ベンチャー不毛の地での賢い立振舞について
~モジュール化時代の日本凋落の真因 その2~


ベンチャーやろうとしている人も
今既にハマっている人も
一読をお勧めする。


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履修漏れを挽回する

  • 2010/05/23(日) 23:59:59

告白しよう
私はイワユル高校の社会科教育における「履修漏れ」君である。

理系選択であったために
1年生では現代社会と理科Iを
2年生では地理の前半と物理を
3年生では地理の後半と化学を
選択科目として取った。

しかし指導要領によると
高校社会科では日本史と世界史のいずれか1つの単位を
取ることが必須であり
本当は高校卒業資格がない。
注)2006年の文部省の依命通知によって不問にされている

数年前のそのニュース以来
単位が足りなくて夏休みに浜松に帰って補習を受ける夢をたまに見る。
自分も小心者だなと改めて確認するのであったが

一方で大人となった今
仕事やプライベートで海外の人と話をしたり
あるいは海外に出かけたときに
歴史背景を知らないことで
十分な理解ができなくて残念に思うことが幾度もあり
世界史と日本史の勉強をしてみることにした。

最初に買ったのがコレ
もういちど読む山川世界史
読み始めてみたのであるが

これは基本的に教科書そのもので
改めて教科書ができの悪い資料であることを確認することになった。
字ずらをいくら追っても
民族大移動が地図上のどこから始まって
どう移行したのかが全く頭に入ってこない。

そこでまずは流れをつかむのがよかろうということで
学研のひみつシリーズで育った私は
漫画版 世界の歴史」を読み始めた。



全10巻読破しての感想。
これはここ数年の読書で最も価値があったかも!
文明の起源から始まって
大戦後の近代史に至るまで網羅的にカバーできた。

しかし改めて思うのは
世界の歴史は戦争の歴史で
侵略を繰り返しながら今に至っているということ。
戦争に正義というものはなく、理由だけがあるだけ。

ちなみにこの漫画、マンガとはいってもかなりの力の入れようで
監修の先生が各巻の真ん中と最後にコメントをしているのだが
どの辺が歴史的に解釈が分かれているかとか
最近のアップデートなどがちゃんとフォローされている。

大人買いして全部読破するつもりならこちら(全10巻セット)


私は日本史だ。


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雑草を育ててるのだ

  • 2010/05/15(土) 00:00:01

日本の産業クラスター施策に違和感を覚えてきた。
何にその気持ち悪さを感じるのか考えてみると
それは「官の子離れの悪さ」ではないかという思いに行きあたった。

日本のクラスター計画を見ると
驚くほどたくさんの官主催のカンファレンスやセミナー
アドバイザーの無償あるいは低償紹介など
有り難いには有り難いが、過保護なプログラムが並ぶ。
参考 産業クラスター計画
官主導というよりはいつも官主催なのである。

シリコンバレーは米国のバイオクラスターの一つであると認識されていると思うが
「官」を感じることはほとんどない。
どこまでも「民」による「民」のための「民」の産業である。
官が出てくる場面はファンディングが中心で
カンファレンスなどのイベントも
民に全てを委ねるのがフツーである。
参考:NIH Stem Cell Funding

確かにそれは既に独り立ちしているからかもしれない。
しかしクラスター設置のそもそものゴールは
企業を育て、産業を作り、雇用を生み出し
やがては再投資ができるような税収を生み出す
エコシステムを作ることであるはずだ。
それに対して官の取るべき役割は投資を呼び込む投資を行い
あとは自発的な成長を見守ることである。
もしそのあとの自発的成長が実現できないのだとすると
設計が悪かったということだ。

クラスターの中の主催者として
箸の上げ下げまで官がするのはその役割ではないはずだ。
場を提供した後に
クラスターのシステムに投資を続けるのは
官の側に雇用を生み出したいからではないかと
穿った見方をされても仕方がない。
独立行政法人のようなものはいくら増えてもエコシステムにならない
それは本来成長をするビークルではないからだ。

ではその上記の投資を呼び込む投資とは何であろうか。
それは自律成長をできそうな芽に最初に養分や土地を与えることで
成長に有利な環境を用意することだと思う。
いつまでも畑を耕し続けることでも
農具や工具を用意することではない。
ましてどう育つべきかああだこうだ言うことではない。
ベンチャーと言うのは雑草のように育ち勝ち抜いて行くべきもので
そうでなければ過保護な環境を取り払われて
他の植生と競争にさらされたらあっという間に駆逐されてしまう。

現在のいろいろな施策をみると
どうやってビニールハウスをつくろうかとか
養分は右からあげるべきか左からあげるべきなど
ちょっと見当違いな話をしている気がしてならない。

現在の日本の特にバイオ業界の世界における地位は
明らかに後進国と言わざるを得ない。
言うならばもう他の植生があるところに
勝ち抜ける雑草を増やそうという話だ。
雑草に議論は要らない。
勝ち抜く種類のものは適当に自分で育つのである。
良い種に最初に養分をあげよう。
そして除草剤を撒くような真似はやめよう。


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花粉症のワクチンをつくる!

  • 2010/05/14(金) 12:32:32

当社サイエンティフィックファウンダーの石井博士の本です。
好評につき第2刷へ!



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バイオテックの成功とリーダー像

  • 2010/05/11(火) 00:00:01

これは共有しておかなければと思い
久しぶりに更新を試みてみます。

BIO2010@Chicagoのセッションの一つで
"Building Shareholder Value: Innovation in Science and Business"
というのがありまして
先般上場したIronwoodのCEO,Peter Hechtと
Fate Therapeuticsの現会長で、BMSに買収されたAdnexusの元CEOのJohn Mendelin
AchaogenのCFO&VP OperationのJohn Doyle
さらには古くは異業種のAppleやIntelへの投資
バイオではIDEC, Centocor, IlluminaそしてIronwoodの投資で成功したVenrockのBryan Roberts
(こいつはキチガイみたいに頭のいい男)の対談がありました。

超目玉で面白いと思ったにも関わらず
出席者わずか30人ぐらいのなんだか超クローズドなセッションになっていました。

あらかじめ用意されたObjectivesは

1. Offer alternative solutions to a common problem.
2. Define criteria for identifying an appropriate financing solution.
3. Showcase case studies to illustrate the trend.

ということでしたが
直近のIronwoodの成功を踏まえて
「何がバイオテックの成功のポイントよ!?」
みたいな予想通りの展開になり
かなり面白いコメントが続々と出てきました。

そのなかで面白かったところを数点。

まずバイオの投資を何に基づいて評価・判断すべきか?
全員一致の見解。
NPVもDCFも死んでしまえ」と

バイオ投資の本質的なポイントは上手くいくかどうかで
まともにWACCを25とか30%に設定して計算したら
NPV<0は当たり前だと。
なぜなら遠い未来にしか収入が期待できないビジネスモデルだからです。

業界全体の評価としても
むらなくポートフォリオ化したら期待リターンはマイナスなのは公知で
平均値や経験値の議論はまーーーーったくナンセンスだと。
むしろ異常値("Outlier"あるいは"exceptional"という言葉を使っていました)を如何に探して
如何にそれを生み出すチームを作り出すか
がすべてだというのが共通見解でした。

究極には必要とされている薬を作ることが全て
患者がいて、ニーズがあって、それに本当に価値を提供する薬であれば
投資であれ、助成金であれ、あるいは規制の緩和など
何らかの形で社会がその開発を続けさせる環境を与えるので
そこで初めて株主価値の最大化の議論になります。

そして本当に薬が上市されることになれば
それまでのDCFなどの議論がまったく無駄であると思えるほど
誰もがリターンを得られることになるということです。


とりわけ数字が好きな関係者の間では
市場規模は十分なんですかねとか
ここに至るまでに開発は何年かかるんですか?18か月ですか、それとも24か月ですかと
取らぬ狸が宝くじに当たるかどうかという議論に終始してしまいがちですが
それよりも
これを成功させるには誰に頼んだら確率が上がるかとか
この疾患の既存治療法はここが問題だから
こういったニーズは確かに見込めるといった議論の方が
遥かに意義のある議論かのように思います。

DCFの計算をやったことのある人かたはお分かりだと思いますが
成功確率を80%と取るのか
10%と取るのかで
後の市場規模云々の議論は吹っ飛ぶぐらいのインパクトが現在価値にあります。
これはすなわち理論上だけでなく、現実世界でも
成功確率こそが価値を決める最大のドライバーで
あとはおまけの前提条件にすぎないことが分かります。


またパネルのメンバーを見ての印象ですが
マネジメントの思想とか思考の厚みが
はっきりいって日本のマネジメントの遥か上だと感じました。
日本のバイオテックの社長で
あれぐらい明確にビジョンやポリシーを筋道だてて説明するのを見たことがありません。

またああいうマチュリティ、バランス感覚とか
プロフェッショナリズムとか
本質的な向上心みたいなものに対して
やはり多くの母集団の中から選ばれてきたせいか
表現系において圧倒的な差をまざまざと見せつけられる思いがしたのでした。
若いんですよ、みんな。
多分全員40代です。

うーん。
世界のトップクラスはあの辺です。
まだまだ精進が必要だと思ったのです。


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日本アレルギー学会春季大会で報告。ポスター大賞を受賞いたしました。

  • 2010/05/10(月) 00:00:00

タイトル dioVax(抗原特異的免疫抑制リポソーム製剤)のマウス気管支喘息モデルにおける薬効


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