バイオベンチャー創業記 2008年06月

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「剥がし」

  • 2008/06/25(水) 19:00:47

貸し剥がし」という言葉に記憶のある方は多いと思います。
2002年12月に金融庁が発表した金融機関の早期是正措置の厳格化に伴い
銀行が自己資本比率ガイドラインの維持のために
企業への融資を渋ったり
あるいはすでに融資している資金の積極的な回収に走りました。
特に後者のことを指して「貸し剥がし」と言い
企業が連鎖的に倒産するシステミックな問題を当時引き起こしました。

少し前に同業のとある社長さんと話をしていて
もしかして似たような状況が今起こっているのではないかと
危惧するようになりました。
いうなれば「投資剥がし」。

現在のエグジット環境は極めて厳しいところにあり
上場しても時価総額がかなり低いのは前述のとおりで
こうなると投資家にとって
継続投資ましてや新規投資は踏み込むのはなかなか難しくなっています。
投資が継続されなくなると何が起こるかというと
継続的に資金を必要とするベンチャー、特に創薬系は
開発は順調に進行するものの
資金が続かず潰れるということになります。
で、そんな未来がちらつき始めると
すでに投資をしたベンチャーにも先行きに不安が生じ始め
そんならばと残りをみんなで分けましょうか
という話になり始めているという話です。

そこへ持ってきて
投資事業組合に対する支配力基準及び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い
いわゆる「ファンドの連結」に伴い
従来はVC事業の主要な売上として計上していたファンドからの設立・管理・成功報酬等の受取額は
連結企業集団内の取引として相殺消去され
少数持分損益として調整されることとなりました。

元はといえば
例のライブドアのような問題があって
ファンドも監視下に置かないと
悪いことをする輩が出るという発想にあると理解しているのですが
結果的にファンドを運用するVCは見掛け上悪い決算になることもあり
投資に関しても「見た目」を気にする運用をせざるをえなくなっています。
そうなると現在のバイオのような案件は監査法人も厳しくならざるを得ず
投資したらすぐに全額引き当ててくださいとか言われるケースもあると聞いています。

環境全体が悪いスパイラルに入っているので
どこが出発点で誰が悪いという議論では
問題解決にならないのでしませんが
誰も踏みとどまろうとしないならば
雪崩を打って悪い方に向かってしまう気がします。

投資はベンチャー投資に限らず
誰もが「駄目かも知れない」と思ったときに
ファンダメンタルの強さを信じて思いとどまった者だけが
大きいリターンが得られるというのが
バフェットおじさんの教えですが
産業全体の我慢の糸が切れかけているのではないかと危惧します。

バイオベンチャー支援200億円規模のファンド創設という話がでていますが
方法論については議論を残すところですが
いずれの手法によるにせよ
遅きに失しないことを願うばかりです。


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仇討御免

  • 2008/06/12(木) 23:59:59

先日の秋葉原の事件のように凄惨な事件は
決してあってはならないことだと思います。
私が危惧するのは
犯人が心神喪失の状態にあったという理由で
無罪放免になる可能性がある点で
どんなに病的な理由による犯行であったとしても
それを繰り返す可能性がある犯人を
再び市井に送り出すことには強い抵抗を感じます。

もし自分が仮に被害者の親だったとしたら
あのような非合理的な犯人による
非合理的な殺人を赦すことができるかと
問いかけてみると
法的なものを超えて
裁きを求める感情がある気がします。

タイトルは忘れましたが、
ずいぶん前に坂本龍一と誰かの対談本があって
子供が殺されたら仇討しますかという質問に対して
僕はやりますよみたいな話を読んだ記憶があります。

日本には古くから仇討の習慣があって
 曾我兄弟の仇討ち
 赤穂浪士の討ち入り
 荒木又衛門の鍵屋の辻の決闘
なんかは日本三大仇討として
いろいんな読み物にも登場することになっています。
そんな仇討の習慣を「よくやった」と褒める土壌にあると思います。
実際に江戸時代には法的に仇討が許されていて
仇討赦免状なるものがあって
これを持って仇討をした場合には
仇を討っても無罪放免となっていました。

これを現代の世の中にそのまま復活させるのは
どうかという気もしますが
被害者の親族の気持ちを思うと
また仇討制度は復活させてもいいのではないかと
思ってしまうのでした。


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買収してほしいが故の防衛策

  • 2008/06/11(水) 23:03:26

本日の日経新聞に買収防衛に関する経産省研究会の報告書に関する記事がありました。
こういうものを今論じているのを
国際的にはどう見られているのでしょうか。

さて最近読んだ本の中にも買収防衛策に関するものがありましたて

その中で議論されていることに買収防衛策は誰のためのものかという点でした。

以前に議論になった会社は誰のものかという議論に似た話ですが
その中で指摘されているのは買収防衛策は既存株主にとってのもので
株主価値(プレミアム)を上げるためのツールである点であったと思います。
買収によって身を追われる可能性のある経営陣の保身のためにあるべきではなく
交渉カードとして買収価格を吊り上げるための方策であるはずだということです。
言い方を変えると売らないための策であってはならないということです。

かつてあったユカルノ裁判やシェブロン裁判の判決を経て
米国における防衛策発動にかかる司法判断は
その発動がnot for the proposalなのか
それともnever accept any proposalなのかということに
依っているということです。

さて最近のバイオベンチャーのエグジットは
多くの方がご存じのように買収によるものに傾いているわけで
投資家の多くも買収を前提に考えていると思います。
これはIPO後の市場がスタックしていることから
致し方ないことではあるとおもいます。

一方で買収者にしてみれば
どうか買ってくださいというポーズが
あまりにミエミエな雰囲気になっているとすると
買い叩くいいチャンスに見受けられるでしょう。

先のプレミアムを上げるという観点からは
投資家サイドが

 今買ってもらえないならいいですよ
 我々が追加投資しますから
 でも、あとになると高いですよ

というポーズを取れないとすると
ほとんどネタばれの状態で交渉することになってしまうのではと
危惧しております。
仮に個別の会社が言っていなくても
業界全体がそういう雰囲気であれば同じことだと思います。


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