アメリカでもナノキャリショック?
少し古い話になりますが
今年の2月にBioheart, Inc. (Nasdaq:BHRT)という会社がNASDAQに上場しています。
実はPRはさりげなく書いてありますが
1,100,000株を$5.25で募集していますので
調達額は僅かに$5.8M(6億円)です。

またRXiPharmaceuticals(NASDAQ: RXII)にいたっては
調達額ゼロ(!)で上場しています。
(ただCytRx(NASDAQ: CYTR)という会社からの切り出し)


アメリカでも上場時の時価総額は低落傾向にあり
結果として調達額が小ぶりになる傾向にあるようです。

私募増資に目を向けても
BioWorldによると第1四半期の結果は

シリーズAで$4-30M (Median=$17, n=16)
シリーズBで$6-32.5M (Median=$19.3, n=8)

と昨年の

シリーズAで$2.5-40M (Median=$21.25, n=12)
シリーズBで$9.5-50M (Median=$29.75, n=10)

よりもMedianがそれぞれ20%, 35%低下しているということです。

背景として存在するのは
よりアーリー・ステージの会社への投資が増えて
スペシャリティー・ファーマからのトレンドの移行があるようですが
ただそれは投資回収までの期間が延びることが予想されるので
より早い段階でM&Aなどによって回収に向かうプレッシャーが
投資家から掛かることを意味していると考えられます。

また出口サイドにおいては
製薬会社がより早い段階で青田買いをして
PoCが無くてもPOPA(Proof of Pharmacological Activity:薬理作用の立証)があれば
アーリー・ステージで買うこともあり
Interestの一致が起こっています。

現在IPOのバリュエーションが低下することを背景として
平均的に高いバリュエーションがつく傾向にあるM&Aが好まれる傾向にありますが
バリュエーションだけの問題ではなく
回収期間の制約条件からも
そういったトレンドは今後も続くことになると思います。

調達できないIPOをしてその先で喘ぎながら輝ける未来を夢見るよりも
さっさとエグジットしたいという気持ちに
マーケットがさせているということでしょうか。
【2008/05/08 19:32】 | バイオベンチャー道 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑

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