バイオベンチャー創業記 2008年03月

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ランティエ5月号

  • 2008/03/27(木) 21:11:40

株式会社 角川春樹事務所より発売の
ランティエ5月号
当社創業者の石井保之先生の記事が出ております。

「2008年科学の旅」の中で
なんとiPS細胞と並んで
花粉症ワクチンが
未来を切り拓くフロントランナーとして
紹介されています。

見開き2ページです。
ご覧ください!


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アトピーの思い出

  • 2008/03/25(火) 00:00:01

大学のときに
ひどいアトピー性皮膚炎を患ったことがあります。
家族や当時の同級生などは覚えていると思いますが
特に手を中心にそれはひどいものでした。

どのぐらいひどかったかというと
包帯を巻かなくてはいたるところに
ただれた患部から出てくる血がついてしまうぐらいで
人前に出るのがはばかられる位でした。
手に大やけどを負ったら多分あんな感じになるでしょう。

原因が何であったかは
その「アトピー」(=奇妙な)の名前の通り
いまだにさっぱり分かりませんが
住んでいた浜松から東京に引っ越して
水が合わなかったせいもあるかもしれません。

また理系の学生でしたから実験などをしていたために
消毒や洗浄の機会が多かったのも悪化の要因だったかも知れませんし
石鹸、シャンプーが合わなかったのかも知れません。
ただ、石鹸類などはいろいろ変えてみましたが
一向に効果はありませんでした。

ちなみにその見てくれの悪さに加えて何がつらいかというと
とにかく痒いことで
恐らく人間は痛いことには我慢できても
痒いことには我慢できないと思うのですが
夜中でも知らず知らずのうちにかいていて
布団が血だらけになっていることもありました。

最近の私を知っている人は
多分全く分からないとおもいますが
実際にどういうわけかほとんど完治しております。
これも奇妙なことに理由は分かりませんが
東京から就職で群馬に引っ越した後に
だんだん治っていきました。
水が合ったのかもしれません。
その後不思議なことに東京に転職で引っ越しましたが
長期に渡って再発したことはありません。

「長期に」というのは
時々冬場などに再発することはあるのですが
ひどくなる前に押さえ込むことに成功しているからです。
なんだかしりませんが体のことが良く分かるようになって
病気と仲良くなるすべを身に付けたともいえます。

アトピーは精神的なものも絡むとよく言いますが
原因はともかくとしてそれがひどくなる過程には多いに関連があると私も思っていて
痒みが苛立ちにつながったりするのですが
それを上手くコントロールして押さえ込むことで
悪くなることを防げている気がします。
そういう意味で精神的にも免疫的にも未熟な子供に多いのも
分かるような気がします。

私にとっては未だに抱えた爆弾のような存在で
私自身もまたひどくなることもあるかもしれませんが
時々街でアトピーと思われる子供を見るたびに
他人事ではないので心が痛みます。
なんとか助けて上げられたらと思います。
医薬品というのがベストな解決方法か分かりませんが
アトピーを治す薬をつくれたらいいなと思っています。


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シリコンバレーでの生き方

  • 2008/03/21(金) 11:19:28

日本でもあることだが
シリコンバレーにはバイオ業界の人が集う各種のネットワーキング会がよくあって
昨日は夕方からサンフランシスコ空港の近くまでちょっと遠出。

1時間ぐらいワインを片手に立ち話をして
1時間ぐらいテーブルで食事をしながら(アメリカの飯なので不味い)話をして
そのあと1時間ぐらい呼ばれたスピーカーによる講演とディスカッション
というのが式次第。

用事と渋滞のせいで食事からの参加だったが
テーブルの一人がアントレプレナーで
何でも子供の精神疾患用の診断方法を開発しているという話をぶっていた。

どう考えても上手くいきそうに無い荒唐無稽な話で
おいおいという感じなのだが
やたらと楽しそうにピッチをする。

ただこういう輩は日本ではありえないぐらいこの辺では多い。
どこへ行ってもとりあえず自分のやっている仕事は
得体の知れない仕事であっても
それぞれに一言もっていて
とりあえず話だけなら誰でもそれなりに出来る。

成功するするためには
もちょっと頭を働かせて現実的なプランを書く必要があるのだろうが
こういった狩猟民族的な勢いには
勉強になるところも大きい。
シリコンバレーは多分アメリカのほかのどこの地域よりも
こういったentrepreneurialな人種の割合は多い気がする。

ちなみに講演のスピーカーは
とあるバイオ系の有名VCのパートナーで
VCの仕事はという話だった。
本題はさておいて
その人の8歳の娘の定義によると

1. 学校に行かなくていい
2. 飛行機でよくあちこちに行く
3. ときどき仕事といって野球を見に行く
4. 何にもしていないようなのに沢山お金を稼いでくる
5. 夜遅くまでなんかをしている。
6. とにかく電話が大好きで片時もはなさない
なんだそうだ。

ちなみに本人の定義によると「恐竜の化石ハンター」みたいなもんだそうだ。
地表にかけらのようなものを露出させている一部をみつけて
やがてやがては全身像を作るプロセスだと。
したがって埋もれていないものは
発掘することは出来ないのだと。

まじめなバリュエーションの話や
最近のトレンドの話もあったが
それはまたそのうちに。


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BT戦略大綱は本当に達成されたのか?

  • 2008/03/19(水) 12:26:42

内閣府が主催するBT戦略推進官民会議が02年度に策定されたBT戦略大綱の総括をおこなった。

ちなみに小泉政権時代は首相の直轄会議であったが
いろいろな抵抗にあって
現在は担当大臣の管掌になってトーンダウンしている。

それにしても総括の評価はあまくてびっくりする。
そもそもかなりあいまいな定性的目標が立てられているので
匙加減でいかようにもなる目標だったことに問題があると思うが
達成しているものと達成に目処が立っているものを併せると74%になっている。

BT戦略大綱の総括

官僚の無謬性(間違いが無いことを前提としていること)というか
どう考えても上手くいっていないのに
自己否定をするわけにわいかないので
こういう訳の分からない評価になっているわけだ。

この機会に是非、原典を皆さんにも一読していただきたいが酷い。
一部を引用するとこんな感じである。
(ちなみに項目の最後は評価)

原典:第1回BT戦略推進官民会議 (2007年3月17日開催)

戦略2.産業化プロセスの抜本的強化
 Ⅰ.戦略2に関する分野横断的な事項に関する行動計画

100  創業支援に関する各種税制措置について所要の見直しを検討する。 A
101 会社設立に要する時間や事務負担を大幅に削減するため、電子化・業務合理化を通じて手続の簡素化を図る。また、起業のハードルとリスクとなっている各種規制について見直しを行う。 A
102 大学発ベンチャー経営等支援事業において、優れた技術を有する一方で経営等のノウハウに欠けがちな研究者等に対して、経営・法務面等での助言を行うアドバイザー等の派遣を行う。B
103 中小企業の研究開発から事業化までを一貫して支援する中小企業技術革新制度(SBIR)については、関係各省庁が協力して作成した統一運用方針の着実な実行や、本年度中に完成予定のSBIRに係る成果事例集による関連製品のPR等を通じて、今後とも一層の充実を図る。C

 

我々が実感として成功を感じられないのに
どうしてこういう結果になるのか分からない。


大綱にあるような網羅性はいらないと思う。
いろんな業界や業種に気を使って網羅性を重視すると
結局何も変わらないと思う。
しなければいけないのは現状の打開であるから
もっと論点を絞って重点的な項目を集中突破するような
施策を考えるべきだと思う。
日本の官僚には世界に誇る優秀な頭脳が集まっていると信じているので
もっと日本が力強く発展するような解決策が考えられるはずだと思う。
我々が期待しているのはオールAをとるような優等生ではない。
国士である。


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花粉症が治る未来

  • 2008/03/18(火) 11:48:02

アレルギー関連の学会のAAAAIに参加をしておりました。
AAAAIとはふざけた名前のようですが
American Academy of Allergy Asthma and Immunologyの略です。

主にアレルギー(花粉症)と喘息の学会で
スポンサーを見ても
Schering PloughやSanofi-Aventis, AstraZeneca, UCBなど
いずれも喘息薬や花粉症治療薬を作っている会社が並んでいます。

この学会であらためて思うのは
上記のような会社による低分子治療薬に加えて
免疫治療(Immunotherapy(IT)という言い方をします)が注目が高いことです。
ポスターセッションでも口頭の演題でも
一番人を集めているのはITです。
aaaai


特にAllergy Immunotherapyに関しては
ヨーロッパが進んだ歴史を持っています。

bycountry
Source:Datamonitor

日本では全くメジャーではありませんで
鳥居薬品さんが減感作治療用の抗原を細々と売っていますが
極めて小さな売上にしかなっていません。
しかし世界では700億円の市場があり
近年は二桁成長をしています。

現在この市場は大きな地殻変動が起きていまして
これまでは鳥居薬品さんの薬もそうであるように
皮下注射型の免疫治療薬(SCIT: Subcutanous IT)でしたが
これが舌下型治療薬(SLIT:Subligual IT)にシフトしつつあります。

byroute
Source:Datamonitor

その大きなメリットは
SCITであれば病院で注射を受けなければならないので
2週間に一回病院に通って注射を受け続けるのですが
SLITは舌下型の処方ですので、自分で投与をすることが出来ます。
これにより通院の煩雑さの問題が解消するわけです。

ところがこれが原因で問題も発生していて
SCITであれば医師の主導の下に
正しい投与が行われているのですが
SLITの場合には自分で自宅で飲むことになりますので
早く治したい患者さんなどが
そのあまりに大量に飲んでしまうケースがあり
これにより副作用が出ることもあるようです。
(ウソみたいですが、風邪薬でも良くあります)

SCITやSLITのようなImmunotherapyの利点は
根本治療が実現できることで
抗ヒスタミン薬などのように
限定的な効果や
1日2回の服用を必要とする限定的な有効期間などの問題を
解消できることにあります。
一方で現状の問題点は長い投与期間(1-5年)や
低い奏効率(10-25%)であり
この点が解消できれば大きなブレークスルーになるわけです。

ITの会社はいずれも現在新しいAdjvant(ブースター)を探していて
もっと効きの良いAdjvantと供に投与することにより
投与期間の短縮および奏効率の改善を狙っています。

bycompany
Source:Datamonitor

ま、そこで当社の技術の出番があるわけで
非常に強い武器をもっているので
自社で開発をしていくにしても
そういった既存の会社とやっていくにしても
面白いビジネスが出来そうな訳です。

ただ日本に導入していくためには
マーケットそのものの開拓といいますか
啓蒙のようなものが必要で
これに関しては
ヨーロッパ>>アメリカ>日本
という順番で理解度があるのが現状ですから
大幅な薬効の改善をもって
その利益を理解してもらう必要があると思います。

ちなみにある製薬会社の調査によると
花粉症がなおるなら払っていもいい額は
平均33万円だそうです。

写真はあるフランスの会社の臨床試験の様子
atest

被験者を花粉を噴霧する部屋(奥側)に閉じ込めて
出てくる鼻水や涙の量を手前の部屋から見て測定する


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今日は景気がいい?

  • 2008/03/14(金) 20:05:12

今日はバイオ業界は少し明るいニュースが多かったのではないでしょうか。

アールテックウエノの上場、しかも278億円上場!

さらにエムズサイエンスとエーザイのディール、100億円超!

これからもこういうことが続きますように(祈)


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romiplostim承認へ

  • 2008/03/13(木) 00:00:01

Amgenの血小板減少症治療薬Nplate(romiplostim、AMG 531)がFDAパネルのOKを受けました。
承認を受けた疾患は慢性免疫性血小板減少性紫斑病(特発性血小板減少性紫斑病:ITP)です。

NplateはgskとLigand PharmaceuticalのPROMACTA (eltrombopag olamine) と
デッドヒートを繰り広げていましたが
Amgenが先に承認という形になりました。

gskは
6月にPhIII pivotalの結果を報告して
昨年の12月末にFDAにNDA昨年の12月末にFDAにNDAをしていて
この3月の頭にpriority reviewの許可をFDAから受けていました

一方のAmgenは
12月上旬にphIII成功の報告
12月末にpriority reviewの許可
ですから、巻き返して
鼻差でかわしたことになります。

血小板減少治療薬については
以前のエントリーでも書きましたが
個人的な思い出のあるところで
感慨深いものがあります。

当時から最初の適応疾患はITPだろと
誰もが言っていたのですが
なんで血小板輸血でやってしまったのか
未だになんともいえないものがあります。


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アルムナイ in シリコンバレー

  • 2008/03/11(火) 00:00:01

シリコンバレーでJPTAという技術者交流のセミナーがあり
たまたま出席することが少し前にありました。

出てみるとその会はM&Aコンサルタントの東恵美子氏の回

ドッかでみたことあるなと思ったら
テレビで見た人でした。

参考:フォーサイト記事

ま、それはおいておいて
そのときにたまたま隣に座った方に
声をかけてしばらく話し込んでいたら
後になって大学の同窓生であることが判明。

さらにはその方の紹介で
キリンの同窓生かつ大学の同窓生に会いました。
なんと同じMountain Viewで
同じくバイオベンチャーを経営中。

ステージも投資家さんもかぶっており
似たような境遇もあって
Castro通りで昼食を食べながら大盛り上がり。

狭い世界とは認識をしていましたが
ここまでとは。


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吸入型インスリン全面撤退

  • 2008/03/10(月) 00:00:01

LillyがAlkemesの吸引型インスリン剤の共同開発契約をterminateしました。

これに先立ちpfizerもNektarと開発したExuberaの販売
Novo NordiskもAradigmとのAERx iDMSに関する開発を止めています。
主だったところで残っているのはMannkindのTechnosphere@PhIIIだけとなりました。

吸入型インスリンは
注射剤に比べて患者さん自らが投与を行えるという
おおきなベネフィットがあると思われて
数社が開発に突っ込んだわけですが
思いの他にマーケットが小さいことが判明し
開発は順調であるにも関わらず
撤退が相次ぐという結果になりました。

ちなみにMannKindは
「それでも開発は続ける」というプレスリリースを出しています。


しかし本件に絡んだ「手切れ金」が実は結構見逃せない話で
Nektarはpfizerから$135M(140億円)の手切れ金を獲得し
おかしくなっていた財務状況を救う結果になりました。

Alkemisもおそらく$90-120Mの手切れ金をもらえるという話で
一時的にですが財務は潤うことになりそうです。
こういう条項をちゃんと盛り込んでおくあたりが
バイオテック企業の契約としては
抜け目の無いところなんでしょうね。

しかしマーケットというのは分からない物です。
大手製薬会社でも見誤るぐらいですから。


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オーナーになるとケチになる

  • 2008/03/09(日) 00:00:01

空港というのは良く知人に出会うところで
つい先ごろもかつての同僚に会った。

ちなみに良く聞かれる質問1位は
「あれっ?社長なのにエコノミーですか?」


確かにかつて「従業員」だった時代には
いつかはファーストクラスで出張をしてみたいものだと思っていて
飛行機のクラスが自分の格付けのような気がしていた。
しかし今のメンタリティーとしては
とてもエコノミー以外に乗る気にはならない。
より正確にいうとエコノミー料金以外払う気にまるでならない。

いつか楽天の三木谷社長の話が雑誌に載っていて
上場してもずっとエコノミーに乗っていて
社員に
「社長、さすがに。。。」
といわれて
しぶしぶビジネスクラスに乗るようになった
ということだった。
その気持ちは分かる気がする。


多分そのセンスを分かつものは
オーナーシップだと思っている。


かつて私も従業員だったときには
費用を節約したところで
ボーナスが増えるわけでも
キャピタルゲインがあるわけでもなかったので
ひたすら会社から個人利益を抽出するメンタリティーにあったので
いかに高い費用を了承してもらうかということに
インセンティブがあった。

しかしながら現在は
大赤字の研究開発型企業で
投資家に資金提供をお願いしているので
限られた資金で如何に多くの成果を出すかということが
生命線である。

そうすると余分なものにお金を使うと
早くに資金が尽きることになり
不十分な成果のままに次の資金調達の必要が出て
より安い株価での調達を強いられることになり
同じ資金を調達するのに必要な株式数が増え
株式の持分が希薄化することになる。
従ってキャピタルゲインが経ることになる。
これは持ち株数の多いマネジメントにおいては
インパクトがより大きくなる。
しかも手金を切っているわけだから
自腹で果たしてそれにお金を使うかどうかという判断も働く。

ま、キャピタルゲインが減るだけならまだいいが
下手をしたらそのお金が
成果にたどり着くまでの
燃料の最後の一滴で
そのために会社がなくなってしまうことも
極端な場合予想される。

この辺のセンスというのは
マネジメントの立場になって初めて理解出来たことである。
この辺はお金に「ガッチリ」しているS取締役などは
本当に良く分かっていて
教えられることが大きい。

また当社の投資家もこの辺が本当に良く分かっていて
一緒に飲みに行っても
「じゃ、割りましょう」
といって、絶対に自分の分は自分で払う。
投資先の金で払わせることなど
決してしようとしない。
やはりオーナーシップを理解しているからだと思う。

お金というのは使ってしまえば無くなるものだというのは
財布の全体が見えていて初めて分かることで
予算という形で配分されている担当者には
その辺は頭では理解できても
感覚としては分からないのだと思う。

3月になって予算消化モードの会社や役所を見ていると
あーあ、と思ってしまう。
上手くオーナーシップ(少なくともその気持ち)を持ってもらえるような
仕掛けが必要なんだろうな。

それはそうと
ただでアップグレードしてもらえたときには
とても嬉しいのはオーナシップに関わらず嬉しい。


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